嫌な感情のコントロール ー その弐
2026年03月11日 08:00
2026年3月11日(水)
嫌な感情のコントロール ― その弐
その壱で、「人間には思考の自由はない」「潜在意識に支配されている」というお話をしました。
その弐では、科学的に「潜在意識を人間にとってより良い方向にかえる方法」をご紹介したいと思います。
何かの外部刺激に対する反応として、潜在意識が、思考の元を顕在意識に送っているのが感情です。その回路を断つ、自分にとって好ましいものでないと「気づくことで、その思考をカットする」という作業を繰り返すことが、その方法となります。大前提として、「いつも自分の思考に気付いている事」が大切なこととなります。なんとなく気分が落ち込んでいる、なんとなく嫌な気持ちになった、など、人の感情はなんとなくが多く、たいていはスルーしてしまったり、理由をすりかえたり、どんどん増幅させたりしてしまいがちですね。
先ずは「気付くこと」から、そして、なにがいやだったのかきちんと認識「ラベリング」をします。その後、自分の嫌な感情を「手放す」という作業をします。「手放す」とは、他人事のように自分の思考を客観視し、認識して放っておく、ということです。そうすると、自然にその思考「潜在意識」が消失します。同時に、脳神経の好ましくない反応をする回路が不活性化します。それを繰り返すことにより、その経路の神経伝達能力が徐々に衰え退縮していきます。つまり、脳神経細胞の「廃用性萎縮」を利用するわけです。鍛えると活性化し、使わないと廃用性萎縮をおこすのが、人間の体です。
常に、自分の思考と感情に気付いている事
そして、嫌な思考と感情ならば、それを手放す事
さて、「放っておく」方法は、具体的にはいろいろあります。その中でも、瞑想・座禅などはこれを最も能率よく繰り返す作業といえます。昔からの言葉に「大賢は愚のごとく、哲人は赤子の如し」というのがあります。脳神経細胞が発達し心の成長した人は、一見ボーっとしているかんじになります。一般人から見ると、馬鹿な愚か者に見えるわけですね。彼らは、アドレナリン分泌量が非常に少なく、セロトニン量が非常に多いからです。セロトニンは、精神を安定させ、しみじみとした幸福感を感じさせますから別名ハピネスホルモンと呼ばれます。逆にアドレナリン量の多い人は鬼の様な人相になります。ついでに、ドーパミン顔というのは、にやけた顔です。
ボーっとした雰囲気で、いつもニコニコと微笑んでいる。「大賢は愚の如く、哲人は赤子の如し」昔から言い伝えられている言葉は、実に的を得ている事が多いですね。科学が発達して解明したことに、昔の賢者達はすでに気付いていたことになりますからすごいです。
ここで最後にひとつ、年齢と共に筋肉は衰えますが、脳神経細胞は死ぬまで発達します。故に、高僧、上人と言われる人達は、死ぬまで脳神経細胞を発達させるので尊敬されるのです。これは、年老いる運命である全ての人間にとって、大きな希望であると、僕は思っています。